ろう者が立ち上げたスープカフェ「サイン・ウィズ・ミー」

写真:店内のメッセージやイラストが描かれた壁一面のボード。障がい者関連の雑誌などもディスプレイされている様子。

スープカフェ「Sign with Me(サイン・ウィズ・ミー)」をご紹介します。
オーナーは聴覚に障がいのある方で、店内のオペレーションでは日本手話が使われています。実際に編集部員がお邪魔し、お話しを伺ってきました。
ぜひ、ご覧ください。

サイン・ウィズ・ミーとは

文京区にあり、ろう者(注1)である柳匡裕さんがオーナーを務める、おしゃれな手話カフェです。
働いているスタッフもろう者が中心で、店内では日本手話が使われています。
そのため、来店しても「いらっしゃいませ!」といったあいさつが聞こえてきません。
しかしそこには、スタッフの満面な笑顔があり、「いらっしゃいませ」の日本手話がお出迎えしてくれます。
手話はできないけど、注文はどうするの?と思うかもしれませんが、心配はいりません。筆談で伝えたり、メニューを指さしたり、ジェスチャーなどでコミュニケーションを取り注文します。
店内には控えめな音量でBGMが流れているだけで、それ以外の音はあまり聞こえないため、聴者(注2)からすると落ち着いて自分の時間を過ごすことができます。
(注1)先天的に聴覚障がいがあり、手話をコミュニケーション手段として用いる人。
(注2)聴覚障がいのある人に対して、聴覚機能に障がいのない人をいう。

手話カフェをオープンしたきっかけ

オーナーの柳さんが聴者の友人と出かけたある日、カレーの香りに誘われインド料理屋さんに入りました。
そのお店はメニュー表が全て英語で、日本語が通じず柳さんは手話やジェスチャーで注文を試みました。その時、意思を伝えようとしていることを楽しんでいる自分に気づいたそうです。
「この店に行くと日本語が通じない外国人がいる、この店には手話しか通じないろう者がいる」という状況を楽しんでもらいたいと思うと同時に「手話カフェはありだな!」と確信したそうです。
そこで自分が開店するお店は、聞こえる人、聞こえない人、関係なく声を使わずに手話や筆談で注文を行うことにしたそうです。

働き甲斐のある職場を目指して

オーナーの柳さんは、福祉という範囲を越えて働きたいという人を応援する場所を作りたかったと言います。
健常者が障がい者を雇用するということは、柳さんから見ればただの福祉の延長にしか見えなかったそうです。
「福祉は福祉の範囲内で考え方があるでしょうし、福祉を否定している訳ではありません。しかし、障がいのある方の中には健常者より、仕事で成功したいと思う方もいるのではないでしょうか?私はそうでした。サイン・ウィズ・ミーは他の会社と違い、障がい者を守るという考えは持っていません」と柳さんは、きっぱり言い切りました。
働いている人のやる気を最大限に引き出し、働き甲斐のある職場としたいと考えているそうです。
その実現のため、柳さんは「私はこの店での収入は無いんです」と笑って話してくれたのが印象的でした。

オーナーの柳さんから

写真:オーナーの柳さんが手話でインタビューに答えている様子。障がい者は「ありがとう」を言うことはあっても言われることは少ないです。
人が動くと書いて「働く」と書きます。汗水を流して人のために動き回るのは「難」が有る行為であり、尊い価値があるから「有難う」になります。
このことから働く意味は、他人から「ありがとう」を集めることにあると思います。「難」がある状態はしんどいですが、社会とつながっている実感は何にも代えがたいものがあります。
そのために能力を120%発揮できる環境、つまりろう者にとっては日本手話でコミュニケーションできる状態をつくりました。これで社会に価値を提供できると思ったんです。
この思いから当店を運営する法人の名前も「一般社団法人ありがとうの種」になっています。
普段からスタッフに対して「自走するスタッフ」になれ、自ら考えて自ら行動するようにと話しています。そうしないと楽しくないでしょう。人生の大半を占める「仕事」というのはやはり楽しくないといけませんから。

写真:Sign with Meと書かれたコルクボードに、左からスープを食べようとしている女性とカウンターと、Sign with Meへようこそとボードに書かれた写真がテープで貼り付けられている様子

店舗情報

春日店:〒113-0033 東京都文京区本郷4-15-14 区民センター1F
連絡先:FAX 03-5615-8764
定休日:毎週 月曜日
メール:info@artn.jp

スープカフェ「サイン・ウィズ・ミー」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)

イラスト:編集後記

スープカフェ「サイン・ウィズ・ミー」はいかがでしたか?
私もそうでしたが、初めてのお客さまは最初戸惑いますが、数秒も経たないで状況を理解し注文されます。
きっと手話がお店の価値となり、他のカフェにはない強みになっていると感じました。店内で日本手話が使われているからといって、福祉のお店という印象は全くありません。
また、訪れた春日店はバリアフリーで、同じビル内には多目的トイレもあります。
写真:車椅子を利用した社員が入店しようとしている様子。自動ドアは軽く触れると開くタイプ。 写真:同ビル内の1階にある、多目的トイレマーク。 今回は手話カフェでしたが、障がい者もそうでない人も楽しめる居心地のいいこのようなおしゃれなカフェが、これからもどんどん広がっていって欲しいですね。

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