障がいのある子どもも楽しく遊べる都立砧公園内の「みんなのひろば」

2020年10月20日掲載

いよいよ秋も本番となり、お出かけするのに気持ちの良い季節になりましたね。そこで、今回は東京都世田谷区にある都立砧公園(きぬたこうえん)内の「みんなのひろば」をご紹介します。
公園とは、あらゆる世代の人々にとって、子どものころ楽しく過ごせる場所であったと思います。そして、子どもの社会性や想像力を育める憩いの場としても、重要な役割を果たしているのではないでしょうか。
今年の3月にオープンしてから、誰もがのびのび過ごせるユニバーサルデザインの公園として注目を集めています。
公園内にある、障がいのある子もない子も共に遊べる未来形式の「みんなのひろば」を車いすユーザの編集部員が詳しくレポートします。

写真:大きな船型のスロープつき滑り台

誰でも一緒に遊べる「みんなのひろば」について

広さ3200㎡ある「みんなのひろば」は、サクラの花見名所として有名な東京都世田谷区の都立砧公園内にあります。
東京都では、多様な子どもたちが一緒に遊べる遊具広場の整備に現在取り組んでいて、この広場は、その第一号としてオープンしました。
以前は、アスレチック系の広場だった場所に、約半年間の工事を経て「みんなのひろば」が誕生!日本では、まだ数少ないユニバーサルデザインを取り入れた広場で、全国の地方自治体の職員や障がい当事者の家族もたくさん訪れていて注目のスポットとなっています。
見た目に楽しい形と色覚障がいの人にも分かりやすい色づかいの遊具は、子どもにはもちろん、それを眺める大人にも想像力やドキドキ感を与えてくれます。

「みんなのひろば」バリアフリー情報!

みんなのひろばの外周をフェンスで囲んでいるので、犬が入ってきたりボールが飛び込んできたりする心配はありません。 通路は広く、遊具には子どもを安心して遊ばせられるように、さまざまな工夫が施されています。

「船型遊具みらい号」

写真:トップデッキの全体とスロープの入口 ひろば内で一番大きな船の形をした遊具です。船のトップデッキは、車いすや歩行器ユーザ同士がすれ違うことができる横幅のあるスロープが取り付けられています。
スロープの傾斜は緩やかで、途中で疲れたら休むことができる踊り場も配置されています。
トップデッキには、四方にすべり台や階段、ロッククライミング、〇×ゲームなどがあります。

「ぐるぐるマウンテン」

写真:宇宙船のような三角型のくるくるまわる台 最大10人の子どもが乗れる回転遊具です。
体幹が弱くバランスが取れない子どもも、大きな凹みの型にもたれることで安全に座ることができます。
遊具を回したり、回してもらったりして、ぐるぐる変わる景色をスピードとともに体感できます。

「大型ブランコ」

写真:チャイルドシートのような形をしたブランコと、皿型のブランコ 遊具の中で一番人気なのが、大型ブランコです!
一般的なブランコはもちろん、皿型のブランコは、寝転んだり、付き添いの人などと一緒に乗って楽しむことができます。
もう一つ、車のチャイルドシートのような形をしたイス型のブランコがあります。背もたれと安全バーがついているので、体幹が弱くバランスが取りづらい子どもでも、これなら一人でブランコを漕ぐことができるはずです。

「楽器遊具」「おはなしフラワー(伝声管)」

写真:チャイルドシートのような形をしたブランコと、皿型のブランコ この2つの遊具は他の遊具と違って、背の高さが違っても遊べるように工夫されています。楽器遊具は、ペダルを手で押すことで音がでます。
音階になっているので、さまざまな音を鳴らして遊べます。
おはなしフラワーは、家族や友だちと声の大きさを変えて会話をします。どのフラワーから声が出るのでしょうか?

「迷路」

写真:かわいいイラストを触っても分かるように作られた仕切りのある迷路 迷路の仕切りにあちこち触ったり、顔を出したりしながらゴールを目指します。
視覚に障がいがある子どもは鳥の足跡を触りながら先に進みます。また車いすや歩行器、杖でも無理なく通行できるようにデザインされています。

「複合遊具」「スプリングシーソー」「きりかぶ」

その他にもユニバーサルデザインの遊具が盛りだくさん!

写真:みんなのひろばの外観

「その他のバリアフリー情報」

遊具周りは転んでもケガをしにくいゴムチップで舗装されていて、車いすや歩行器、杖などを使用している子どもでも利用しやすいよう安全を考慮して設計されています。
ひろばから徒歩1分くらいの場所に、多目的トイレが2つあります。高さや肘掛などの形の違うさまざまな種類のベンチや、車いすユーザと一緒に囲めるテーブルなどの休憩できるスペースもあります。

ご担当者からのコメント

東京都は、都立公園においてユニバーサル化を進める中、更に多様なニーズに応えるため、多様な子どもたちが共に遊び、楽しむことができる遊具広場「みんなのひろば」を整備しました。
オープン以来、「こんな施設を待っていた!」と言う声を多数頂戴し、障がいの有無にかかわらず、多くの方々に利用していただいています。
近隣の支援団体等と連携を取りながら、さまざまなプログラムやイベントを開催し、障がいのある子どもだけでなく、世代や国籍、文化などが違う多様な子どもたちに利用していただけるよう、「みんなのひろば」の更なる理解と利用促進を図っていきます。

砧公園施設情報

所在地:〒157-007 東京都世田谷区砧公園1-1
TEL:03-3700-0414(砧公園サービスセンター)
利用時間:4月1日から8月31日午前9時から午後5時
9月1日から3月31日午前9時から午後4時
アクセス:東急田園都市線用賀駅より徒歩20分
砧公園有料駐車場より徒歩1分(障がい者等用駐車区画4台あり)
入場料:無料
「みんなのひろば」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)

イラスト:編集後記

コロナ禍で「子どもを自由に遊ばせる場所もなく困っている」という方も多いのではないでしょうか。
特に障がいのある子どもの場合、遊べる遊具が限られてしまうことがあり、普段であってもストレスを抱えることは多いと思います。
今回ご紹介した「みんなのひろば」は、遊具が他の公園とは異なり「外で思いっきり遊ぶことを諦めていた」という障がいのある子どもにとっては、待望とも言えるのではないでしょうか。
特に一番人気の「大型ブランコ」は、それほど設置費用がかからないと言います。このようなひろばがある公園は、これからも地元の方々に長く愛されつづけると思いました。
そして、ハード面だけではなく、ソフト面のバリアフリー精神も全国へと拡がっていって欲しいですね。

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