精神障がい者が働きたいと思ったとき利用できる支援機関

先月、厚生労働省から「平成29年度 障害者の職業紹介状状況」が公表されました。これによると、全国のハローワークを通じて就職した障がい者は97,814人となり8年連続で過去最多となっています。就職者の内訳は、身体障がい者が約27,000人(前年度比0.7%減)、知的障がい者が約21,000人(同3.2%増)、精神障がい者が約45,000人(前年度比8.9%増)となっており、なかでも精神障がい者の伸びが大きくなっています。
近年では、「精神障がいがあっても仕事をしたい」と意欲をもった精神障がいの方たちも多く、精神疾患が原因で日常生活や社会生活に支障をきたしている方を対象に、様々な支援策も出されていて、障がい者の法定雇用率の観点からも精神障がい者の自立や社会復帰支援を図る取り組みが行われています。
そこで今回は、精神障がいの方が就業するために活用できる支援機関についてご紹介します。

写真:オフィスの様子

障がい者の法定雇用率について
法定雇用率とは、国や地方公共団体、企業などが雇用しなければならない障がい者の割合のことで、「障害者雇用促進法(正式名称:障害者の雇用の促進等に関する法律)」によって定められています。

精神障がい者の就業にむけて

誰もが「働きたい!」と考えときは、ハローワーク(公共職業安定所)を思い浮かべるのではないでしょうか。精神障がいのある方もハローワークに相談するとことから始める方が多いです。ハローワークに行くことで、人それぞれの状態にあわせてアドバイスが受けられます。
「求職登録」をうながされ就職にいたる方、今すぐ働くのは不安だという方のためには「就労移行支援事業所」や「障害者就業・生活支援センタ」といった支援施設の紹介といったアドバイスが行われます。

イラスト:ハローワークや様々な就労支援機関を利用して就職するまでの流れ

就労移行支援事業所を活用する

障がいのある方で、一般企業等への就労を希望する方をサポートする通所型の福祉サービスです。「就労移行支援事業」は、障害者総合支援法に定められていて、就労に必要な知識・技術・マナー等を訓練し能力向上を図ると共に、就労後の職場定着までの支援を行っています。
精神障がいの他に発達障がいや難病の方、身体障がい、知的障がいの方も対象となっていて、利用にあたって障がい者手帳を取得している必要はありませんが意思の診断、自治体の計画相談かセルフプランが必要となります。
就労移行支援事業所の支援内容は事業所ごとに異なりますが、概ね作業訓練などで基礎体力・集中力・持続力の向上を目指しつつ、職業習慣の確立や、身なり・挨拶を始めとしたビジネスマナーを習得します。また事業所によって、パソコンの操作トレーニングや、履歴書・職務経歴書の作成および面接対策などが行われます。

障害者就業・生活支援センタを活用する

「障害者就業・生活支援センタ」は、障がい者の雇用促進等に関する法律に規定されている事業の支援施設です。ハローワークを始め、行政機関、就労移行支援事業所等の福祉施設、区市町村障害者就業支援センタ、障がい者職業センタ、医療機関、特別支援学校等の関係機関と連携しながら、障がいのある方の就労支援と、企業への雇用支援を行っています。
「障害者就業・生活支援センタ」は、就職に関する相談や就職に向けた準備支援(職業準備訓練、職場実習のあっせん)のほか、生活面の相談として、お金の管理、健康上の問題などについて、関係機関と連携し具体的なアドバイスなどが行われます。

地域障害者職業センタを活用する

全国47都道府県に設置されている「地域障害者職業センタ」は、独立行政法人「高齢・障害・求職者雇用支援機構」が運営している支援施設です。障がいのある方に対して専門的な職業リハビリテーションを提供すると共に、ハローワークなどの関係機関と連携を取りながら就職に向けて支援を行っています。
支援として、就職して職場に適応するために必要な支援内容・方法等を含む、個人の状況に応じた職業リハビリテーション計画の作成や、職業リハビリテーションセンタ内にて模擬的作業体験、職業準備講習、社会生活技能訓練を行い、職業習慣や作業遂行力の向上、コミュニケーション能力・対人対応力の向上に関するアドバイスなどが行われます。

障害者職業能力開発校を活用する

「障害者職業能力開発校」は全国に19校あり、国が設置し「高齢・障害・求職者雇用支援機構」が運営する「国立機構営校」2校と都道府県に運営が委託されている「国立県営校」11校のほか、都道府県が設置・運営している「県立県営校」6校で運営されています。
なかでも、国立機構営校の国立職業リハビリテーションセンタや国立吉備高原職業リハビリテーションセンタは、精神障がい者、発達障がい者等特別支援障がい者を重点的に受入れ、先導的な職業訓練を職業評価から、職業訓練、職業指導まで一貫し実施しています。

編集後記

精神障がいのある方たちの中には、「働きたい」「自分で収入を得たい」と言う考えの方もおり、調査を行うと「働きたいですか?」という問いに対して「はい」と答えた方が多いという結果があることも事実です。こうした方たちが就労するためには、症状の安定を保つことが何より必要で、常に相談に乗っている主治医の役割も大きいのではないでしょうか。なかには、「働きたい」けれど直接ハローワークに相談に行くことにストレスを感じる方もいるようです。
そのためにも、医療と福祉を組み合わせた支援は重要だと思います。近年では、最初の支援窓口としてハローワークだけでなく、医療機関が一般就労に向け支援を行なう例も見られるようになってきています。
今回紹介した支援を活用することも含めて様々な方法で、働く精神障がい者が増え、さらに継続して雇用してくれる企業が増えていくことを期待しています。

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