聴覚障がい者が安心して病院を受診できるよう専門外来を設置した昭和大学病院の取り組み

写真:白を基調とした昭和大学病院の外観。 障がいのある方や高齢の方は、定期的に病院で受診されることが多いかと思います。
しかし、ひとりで移動することが難しかったり、呼び出し案内が聞こえなかったりとさまざまなバリアが出てくるのではないでしょうか。
今回は、聴覚障がい者が安心して診察が受けられるよう専門外来を設置している 昭和大学病院をご紹介します。聴覚障がい者外来の概要、病院内の障がいのある方への配慮や工夫についてお伝えします。
どうぞ、ご覧ください。

聴覚障害者外来とは?

昭和大学病院では、聴覚障がい者も安心して受診できるよう手話通訳を用意しています。
診察、会計まで手話通訳者に同行してもらうことができる聴覚障がい者専用の外来です。

聴覚障害者外来の利用について

  • 毎月第3土曜日(9時から12時)。
  • 1日3人までの予約制(1人1時間)。

聴覚障がい者外来受診の流れ

写真:受診の流れが書かれている。来院からかかりつけ薬局まで。
  • 患者自身が「予約表 (注1)」と「問診表(注1)」をFAXかEメールする。
  • 聴覚障がい者外来当日に手話通訳者と待ち合わせをする。
  • 診察室では手話通訳者が通訳する。

(注1)昭和大学病院のサイトから専用の様式をダウンロードする。

利用するメリット

  • 問診から検査まで手話通訳者が同行するため、安心して診察が受けられる。
  • 時間が充分使える(1人あたり1時間)。
  • 検査の場合、その日のうちに結果が出て説明を聞くことができる。

障がい者への配慮・工夫について

聴覚障がい者

  • 呼び出しは電光掲示板での案内(会計のときも同様)。
  • 問診票は絵やイラストを入れてわかりやすくしている。

視覚障がい者

  • 呼び出しはマイクによるアナウンス。

障がい者全般

  • 病院の入り口などにスロープを設置。
  • 身障者用駐車場 (注2) 完備(9台)。
  • 段差のない公衆電話の設置。
  • 携帯電話の使用が可能(指定された区域内)。

(注2)身体障害者手帳2級以上料金減免。

その他の取り組み

「病院便り」の発行

  • 聴覚障がい者の特性を病院職員に広める啓発活動を行っています。

「手話」講義

  • 昭和大学薬学部や昭和大学医学部附属看護専門学校では、「手話」の講義を行っています。
    学生のときから聴覚障がい者を理解してもらうことが目的です。

病院からのコメント

当病院は、職員が多く、聴覚障がい者に対する配慮が広まったと思っても、異動や退職により、なかなか定着しないという現状もあります。
職員に対して積極的に啓発活動を行っています。また、在学中の学生に障がいに対する理解を深めてもらえるよう教育しています。
大学病院から地域の他の病院に職員を派遣することもあるので、他の障がい者含めて、すべての患者さんに対して配慮ができるような人間性を備えた人に育ってほしいと考えています。
大学病院としてどこまでできるのか、これからも考えていきたいと思います。
手話や筆談、どんな状況でも対応できるように努力していきたいです。
また、横浜市に昭和大学の系列病院があるので、他の附属病院にも聴覚障がい者外来を開設したいと考えています。

昭和大学病院情報

診察時間

イラスト:編集後記

今回ご紹介した昭和大学病院では、聴覚障がいの方が安心して受診できるようさまざまな工夫をされていました。
専門の外来を設け、手話通訳者同伴で受診できるということは本当に心強いことではないでしょうか。
障がいに対する理解を広げられていることは当事者にとってうれしいことです。
こうした病院が増えていくことを願います。

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