ゆうゆうゆう編集部員座談会「仕事中の災害」

2024年04月16日掲載

近年、働く障がい者の数は右肩上がりに増えています。
そんな中、仕事中に災害が発生した時、働く障がい者にはどのような対応が必要となるでしょうか?
障がい者を雇う上では、安全の保障として事前に知っておきたい知識です。
そこで今回は、実際に障がい当事者である編集部員が「職場で災害にあった時」について話し合いました。ぜひご覧ください。

写真:編集部員3人のバストアップ

災害の経験について

さめ: 写真:さめ編集部員、肢体不自由(車いすユーザ) 災害による避難を経験したことはありますか?

じん:写真:じん編集部員、視覚障がい(弱視) 私は、東日本大震災の発生時は仕事中で、それこそ机の下に隠れましたね。
視覚に障がいのある私は、地震の規模とか情報がわかりませんでしたが、見える人たちは「サイネージかパソコンのモニターを見ているのかな」と感じたことを覚えています。

こう: こう編集部員、聴覚障がい(補聴器使用) 東日本大震災が発生した時は、前の職場で勤務していましたが、普通に避難しましたね。

さめ: まさに仕事中…

こう: そうです。当時は理容室に勤めていて、髪を切ろうと施術が始まるぞって座ったタイミングに揺れを感じて、お客様と一緒に外に逃げました。
外に出ることは(簡単)すぐにできました。避難訓練を含め事前準備のようなことは特にしていなかったですね。

さめ:不安はなかったの?

こう: 地震が起きたら、みんなと同じような不安はもちろんあると思う!
聴覚障がいの特性で言うと、聴覚に障がいのある友人が、阪神淡路大震災の時に避難所での生活が大変だと言っていました。
喋れないからコミュニケーションが取れず、聴覚障がいのある人は、情報交換のすべがなかったために個人行動が増えて情報の共有ができない不安はあったみたい。

じん: 情報は大事だね。仕事中だったらどこに逃げればいいかとか、待機場所とか。

さめ: 宮城県出身の私は、現地で揺れを体験しました。

ただし、当時は車いすユーザではなく、健常者だったけど。
それでも、今考えると車いすに乗っていて怖いのは、バランスを保てるかどうかが1番怖いかもしれない。
車いすユーザは、体幹にまひがあって、バランスを取ることが苦手な人が多い。そういった人に、あそこまでの揺れが起きたら怖くて、動けなくなるんじゃないかなと思った。
後は、通路がふさがっていると通れなくなっちゃいます。エレベータも「途中で止まったら怖いな」なんて思う。

困りごとの違いとその対応

こう: 聴覚障がい者は建物が壊れたり、通路に損壊があったとしても自力で非難することができても、視覚障がい者や車いすユーザは難しい・・・。
でも、視覚や車いすユーザは道路が崩壊すると通れなかったり認識できない、その違いがあるんだなって思いました。

さめ: そう、移動が大変だから、車いすユーザは通路に物が落ちていたらよけてもらえると助かるな。

じん: 聴覚障がいは見た目で分からないから困ると思うけど、視覚障がいも杖を持ってなかったら見た目で分からないかもしれない。

写真:会議室で話し合っている編集部員たち

さめ: 確かに、サポートが必要な社員のリストアップがあるといいのかも。
たとえば、視覚に障がいのある人は、「何階のどのフロアにいるか」というもの。そういう配慮もあるといいね。

こう: 聴覚障がいへの配慮でいうと、天井や壁に非常用ランプがあるだとか、いろいろなサイネージで情報が出るといい。困るのは、やっぱり避難所についてからの情報取得かな。

さめ: 避難所って電子サイネージとかテレビがないからね。そうすると、何が起きているかがリアルタイムにわかりにくそう。
避難所では、たとえ情報に更新がなくても、定期的に「今こういう状況」というふうに伝えるのってどうですか。

こう: どんな情報が入っているのか、どうしたらいいのかみたいな情報を個人的に教えてもらえるのはいいと思う。

さめ: トイレは車いすユーザが利用できる多目的トイレがあれば嬉しい。我慢することが苦手な車いすユーザもいますからね。
あと、体温調節ができない人も多いから、ブランケットも用意してあるとすごく助かります。

じん: 視覚に障がいのある人からすると、今どれくらいの人がいてどういう動きをしているのかわからない、災害の規模感がわからないのは怖いものですよ。
避難のときは、手すりや点字ブロックがあると安心です。
ただ、大規模な地震だと点字ブロックが粉々になって、道なき道を進むことになるのかな…。

さめ: 私たちの会社には、安否確認システムというのがあるけど、それは安心する?

じん: する

さめ: たとえば、リモートワークをしている時に、1人でいて災害が起きたとするじゃないですか。
そういった時も「1人で動けない状況です」という項目があってチェックを入れると、それがリアルタイムに上司へ連絡されて、すぐ助けが来てくれるかもしれないと思うと安心する。

こう: 確かに、リモートワークが普及しているので、みなさん1人で仕事をする機会も増えたと思います。となれば、家に多少の準備をしておくことも、仕事中の対策につながるのかなと思う。
スマホ以外に。ソーラー電池で充電できるようなものを準備しておくとか。

写真:防災キットの中身が並べられている じん: 障がい者の場合は、リモートワークより、誰かがいる会社にいたほうが安全で安心感はある。私たちは会社から支給されている防災キットもありますし。

さめ:ありますね、中身を見てみたら水と衛生用品のほかにも、サイリウムや笛が入っていてビックリしました。
最後に会社から支給されている防災キットに何か1つ入れるとしたら何を入れる?

こう: ナイフ!

じん&さめ: ・・・。

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