最近はすっかり秋めいてきました。お出かけするにはちょうどいい季節になりましたね。ウィンドウショッピングをする人、ふらっと自然を散策に出かける人もいるでしょう。しかし、視覚障がい者の中には、一人で出かけることが難しい場合もあります。
今回は、そういった人をサポートする株式会社Ashiraseのナビゲーションシステム「あしらせ」をご紹介します。
視覚に障がいのある編集部員が実際に体験してきました。ぜひ、ご覧ください。

「あしらせ」とは

視覚障がい者の単独歩行をサポートするナビゲーションシステムです。
靴に「あしらせ」を装着し、スマートフォンのアプリと連動させて使用します。

【使用方法】

◆アプリを起動し、目的地を検索

自分で検索して入力するか、カテゴリから選択することも可能です。

◆目的地を入力すると、リスト候補を表示

GPS機能で、近くにある関連する場所が候補として表示されます。
例えば、コンビニの場合は店名がいくつか表示されます。

◆行きたい場所をタップする

「あしらせ」を装着した靴を履いて、ナビを開始すると音声案内と振動で進む方向を案内します。

◆電源ボタンを押すと振動で充電残量を確認可能

視覚障がい者は見え方がそれぞれ違うため、色と振動で確認できます。

【製品概要】

寸法：片足につき約230mm×100mm×30mm
重さ：片足につき約65g
対応サイズ：22.5cmから28.5cm
カラー：ネイビー、ダークグレー、ライトグレー
連続使用時間：10時間から12時間
機能：ブルートゥース、振動インターフェイス搭載
価格：オープンプライス

（注1）スマートフォンに専用アプリをダウンロードする必要があります。
（注2）Androidには対応していません。

「あしらせ」のポイント

ここからは、使ってみた感想を交えてレポートします。

振動で行き先をナビゲート！

「あしらせ」が進む方向に振動します。
振動するのは足の甲、側面、かかと部分の3か所です。例えば、直進は両足の甲部分、右方向は右足の側面です。
また、ルート案内から外れると両足のかかと部分が振動し、間違えていることを知らせてくれます。
さらに、振動の間隔に工夫があり、例えば右に曲がる場所が近づくと間隔が短くなります。

立ち止まっている状態からでも進行方向が分かる

片足で地面を2回たたくと、進む方向を振動で知らせてくれる「トントン機能」というものがあります。
ナビアプリを使うとき、まず自分がどの方向を向いているのかが分かりません。これなら迷わず最初の一歩を踏み出せます。
また、歩いている途中で不安になった時でも「トントン機能」は使えるので、より安心して歩くことができます。

音声で使い方を教えてくれる！

使い方は、公式のホームページで「設定編」「機能編」など、視覚障がい者が一人でも困らないように音声で教えてくれます。
箱から中身を出して確認するところから、ナビゲーションの基本機能、便利な機能、Ｑ＆Ａがたくさん掲載されているから安心です。

ご担当者からのコメント

株式会社Ashiraseは、「人の豊かさを”歩く”で創る」をビジョンに掲げ、視覚障がい者の単独歩行を支援する靴取り付け型のナビゲーションシステム「あしらせ」を開発しました。
現在、2023年1月に実施したクラウドファンディングでご支援いただいた方々が、主にユーザーとして利用しています。
今後は本格的な販売へ向けて、ユーザーの皆様からのフィードバックやお声を聞きながら、製品の更に改良を進めております。
中度から重度の視覚障がいがある方は全世界で2億人以上いるとされており、それだけ多くの方が移動に課題を抱えながら暮らしています。私たちは、世界中のそういった方々にこの「あしらせ」を活用いただくことで、日常生活をよりスムーズで快適なものにし、更には非日常を楽しむ安心と余裕を感じていただきたいと考えています。
また、Ashiraseとして視覚障がい者が抱える様々な課題を解決できるような価値あるサービスを提供しながら、更に培った技術や知見を基に、歩行をより豊かで素晴らしいものにできるようなサービス開発に取り組んでいきたいと考えています。

会社情報

会社名：株式会社Ashirase
所在地：〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-2-1 住友不動産虎ノ門タワー5F グロース虎ノ門内

「株式会社Ashirase」HPについてはこちら（新しいウィンドウが開きます）

参考：ゆうゆうゆう「あしらせ」インタビュー記事はこちら