障がい者と健常者が座ってプレー出来るシッティングバレーボール

みなさんの中には、「スポーツをしたり観戦するのが好き」という方もいらっしゃるのではないでしょうか? そこで、パラスポーツの座ってプレーする「シッティングバレーボール」をご紹介します。
江戸川区スポーツセンターで「台東スマイル/男子チーム」と「東京プラネッツ女組(めぐみ)/女子チーム」の合同練習に編集部員が練習参加させていただきました。どちらも「2023年夏パラバレーボール選手権大会」では準優勝と優勝した強豪チームです。
今回はシッティングバレーボール競技の紹介と実際に体験した感想をレポートいたします、ご覧ください。

写真:集合写真

シッティングバレーボールとは

画像:ボールをネット際できそり合ういる編集部員足などに障がいのある選手が座ってプレーする6人制のバレーボールです。1956年にオランダで考案され、1980年のアーネムパラリンピック夏季競技大会から男子の正式種目となり、女子は2004年のアテネパラリンピックから正式種目となりました。
日本国内では、障がいの有無に関係なく楽しめるスポーツとして普及し、障がいのある選手と健常者から構成されるチーム、健常者だけで構成されるチームが出場できる大会も開催されています。

○ルール

画像:編集部員が試合に参加している様子サーブ、ブロック、スパイクの時は、立ち上がったり飛び跳ねたりして床からでん部が浮いてしまうと「リフティング」という反則となり相手に得点が入ります。レシーブの時だけ短時間のでん部の離床が認められています。コートの大きさは一般のバレーボールコートよりも狭く(サイドライン10m、エンドライン6m)となっており、ネットも低い高さ(男子1.15m、女子1.05m)に設定されています。国際障がい者バレーボール連盟が定める規則に準じてラリーポイント制の5セットマッチ(3セット先取で勝利)で、6人制バレーボールとほとんど同じルールで行われます。大きく異なるのは「サーブブロック」ができることです。

○クラス分け

写真:相手のボールをレシーブする編集部員基本的には重度(VSⅠ)と軽度(VSⅡ)でクラス分けされます。シッティングバレーボールには、上肢切断など上肢のみに障がいのある選手も出場できますが、障がいが軽度の選手(VSⅡ)とそれよりも重い選手(VSⅠ)の2つクラスに分けています。1チーム12名のうち障がいの軽いVSⅡクラスの選手は最大2名のみで、コートに入ってプレーできるのはそのうち1名となっています。

波田みか選手からのコメント

【性別】女性【障がい種別】身体【競技歴】8年:2015年~
競技を始める前にバレーボールをやっていましたが病気によって障がいを持ったのをきっかけにパラバレーを始めました。障がいによってバレーを続けられなくなるということを知り、父がインターネットで発見してこの競技を知りました。
【魅力・楽しさ】
この競技は障がいや年齢、性別に関係なく、1つのボールを繋ぐためにチームワークが不可欠なスポーツです。通常のバレーボールに比べてボールの滞空時間が短くネットが低いため、より迫力を感じることができます。また、素早く動くのが難しいためボールの落下地点をすぐに予測し、短い滞空時間で考えてプレーをする必要があり、その複雑性に魅了されています。

佐々木一成選手からのコメント

【性別】男性【障がい種別】身体【競技歴】10年:2013年~
【魅力・楽しさ】
シッティングバレーボールは、コートの中でひとたび「座って」しまえば、障害のあるなしに関わらず、みんなが楽しめるスポーツです。床にお尻がついていなければならないというルールがあるので、飛んだり跳ねたりはできません。座ったまま動くという普段の生活ではなかなか行わない動きが面白くもあり、難しくもあります。私もバレーボール未経験から始めて丸10年。シッティングバレーボールにのめり込みました。ぜひ、一度、一緒にやってみませんか?コートの中でお待ちしています!

東京都シッティングバレーボール協会事務局 青木様からのコメント

【協会としての活動】
当協会は東京都におけるシッティングバレーボールの普及・振興・強化を図り、加盟競技者の技術の向上に寄与することを目的としています。
シッティングバレーボールの認知度向上を目下の課題としています。最近は競技普及活動の一環として、江戸川区、渋谷区、荒川区などのスポーツイベントや学校で体験会を開催しました。今後の体験会については当協会HPやInstagramで発信いたしますので、是非ご確認ください。
【練習参加の募集】
当協会では、障がいの有無に関わらず、シッティングバレーボール競技者を募集しています。パラリンピックなどの国際競技大会は障がい者のみで構成された代表チームが参加できますが、国内大会は障がい者と健常者の混成チームあるいは健常者のみでも参加できる大会があります。障がい者スポーツではありながら、ボーダレスなスポーツで生涯にわたって楽しめるところが最大の魅力です!
HPやInstagramのDMでお問い合わせいただければ公開練習や当協会所属チーム、近隣地域の練習の予定をお伝え可能です。お気軽にご連絡ください!
協会のHPについてはこちら(新しいウィンドウが開きます)
協会のInstagramはこちら(新しいウィンドウが開きます)

ゆうゆうゆう編集部員が体験してみた感想

体験当日、ご挨拶すると直ぐに準備運動からサーブ練習、全体練習と一気に実戦形式に突入したのですが、すんなりと参加することができました。私は左手に障がいがあるのでレシーブやトスに不安がありましたが、右手でカバーしながらのプレーで全く問題ありませんでした。
みなさんの笑顔と声掛けにフォローしていただき、ついつい楽しんでしまい全身が筋肉痛になるほどでした。
画像:お尻が浮いて反則をとられてしまった編集部員未経験者でも全く問題なく楽しめる競技であり、パラスポーツというよりも障がいのある人と健常者が一緒に楽しめるようにバレーボールをあえて「座ってプレーする」というのが私の率直な感想です。難しかった点はネット際の競り合いになると、ついお尻が浮いてしまい「リフティング」の反則になってしまうことでしょうか。

イラスト:編集後記

画像:サーブをしている編集部員 いかがだったでしょうか?
シッティングバレーボールはコートのサイズが小さいため、選手間やボールと床の距離も非常に近く、素早いラリーの応酬と激しい攻撃を巧みな守備で防ぐのが大きな見どころです。
6人制のバレーボールとの大きな違いはサーブブロックができるので、あえてブロックに当ててこぼれ球を拾ったり、高さを工夫する作戦や、攻撃時はツーアタックしたりと相手の裏をかくようなバリエーションがたくさんありました。選手は座ってプレーするため、障がいの有無に関わらず誰でも楽しめるスポーツなので、興味のある方はぜひ近くの体育館で練習会などを調べてみてはいかがでしょうか?

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