職人の腕が光る「CWらぼ宇都宮」

みなさんは、お気に入りの雑貨をお持ちでしょうか?
雑貨店などで気に入った商品に出会うとついつい購入してしまうという人も多いかもしれません。
今回は、障がいのある人が青森県の伝統工芸「こぎん刺し」を施した雑貨の製作をしている株式会社マーベリックをご紹介します。
川崎市、つくば市、宇都宮市の3拠点を構えている中、「CWらぼ宇都宮」で管理者をされている菊地さんにお話を伺いました。ぜひご覧ください。

ぬいぐるみ等のこぎん刺し雑貨が並んでいる

株式会社マーベリックとは

伝統工芸「こぎん刺し」を施した雑貨を製作する就労継続支援A型事業所(注1)です。
その他にも冷凍餃子「ニクい餃子」の製造・販売といった事業を行っています。
また、製作した雑貨は、百貨店や雑貨店に出品していて、2023年6月には、雑貨の無人販売を行う【古今商店(こぎんしょうてん)】をオープンしました。

(注1)企業等に就労することが困難な障がい者と雇用契約を結び、就労に必要な知識及び能力向上のために必要な訓練支援を行う事業所のこと

「CWらぼ宇都宮」とは

CWらぼ宇都宮のビル「CWらぼ」とは、企業(Company:カンパニー)と福祉(Welfare:ウェルフェア)ともに補い合い、良い形で共存していくにはどうしたら良いのか?を常に研究(Laboratory:ラボラトリー)していく事業所という意味が込められています。

主な業務内容

  1. こぎん刺し
  2. 金属パーツの組み立て

就業時間:9時15分から14時45分
所在地:〒320-0804 栃木県宇都宮市二荒町8-1 渡清ビル3F
定員:20名
TEL:028-678-8244

「CWらぼ宇都宮」について詳しくはこちら(新しいウィンドウが開きます)

支援する立場からのコメント

聞き手: どのような障がい者が働いていますか?

菊地さん:写真:インタビューに答える菊地さん「CWらぼ宇都宮」では、発達や精神障がい、片まひのある方が働いています。
片まひのある方は、布を固定する道具を使う工夫をして作業しています。

聞き手: 働いている人がやりがいを感じるのはどんな時ですか。

菊地さん: 利用者は元々、針も糸も持ったことがなかった方が多いので、作業場で周りを見て、自分はできていないなと感じる時もあると思います。
でも、利用者の集中力と職員が一人ひとりのペースに合わせて教えることで、いつの間にかできるようになり自信がつきます。
それをきっかけに利用者さんから次のステップに行きたいということを聞くと成長を実感します。

写真:作業風景

聞き手:「CWらぼ宇都宮」は、栃木の伝統工芸とタイアップをされています。経緯などを教えてください。

菊地さん:こぎん刺しとタイアップした日光下駄 障がいのある方でも、これだけのクオリティが高いものを作れるということを知っていただくことと、 栃木を盛り上げたいという気持ちで始めました。いろいろな所にタイアップの依頼をしている中で、依頼先同士がつながっていて、「あそこでやっていた感じに~」というやり取りがあったりしました。
「障がい者の力はもっとあるんだぞ」ということをもっとアピールしたいので、今でも伝統工芸士さんと何かできないか探している所ですね。

聞き手:なるほど、製品の購入者からはどういった反応がありますか?

菊地さん: 菊地さん: 雑貨品は作業している所の近くにも出店しています。そこに置いているタイアップした日光下駄は、年配の方の目に留まるようで、気になって「近くでこういうのを作っている所があるんだ」と実際にここまで来てくださる方がいらっしゃり交流が生まれたりしました。

聞き手:ここに就労される方は、どこでCWらぼ宇都宮を知った人が多いですか。

菊地さん: インタビューに応える菊地さん ご自身でネット検索された方もいれば、相談支援やハローワークを介して知った方が多いです。
また、この場はここから羽ばたくためのスタートとしてほしいので、一般就労に向けたステップの場として関われたらいいなと思います。

聞き手:お忙しい中、どうもありがとうございました。

働くスタッフから

戸村さん(適応障がい)

写真:働くスタッフ私は、2020年頃に仕事ができなかった時期がありました。当時は誰にも会いたくないとか、何もしたくないと思いました。
以前、一般就労で働いていましたが、人間関係や仕事がうまくいかず悩んでいました。
ハローワークで「CWらぼ」宇都宮を紹介され体験しました。ブランクが2年あり初めて就労継続支援A型で働くことに不安や戸惑いがありましたが、みなさんが親切にしてくれたので安心して仕事を続けることができました。
今では1年3カ月が経ちいろいろな仕事をチャレンジしています。
餃子作りや、施設外でのクリーニング工場でリネンのたたみをやったり、伝統工芸のこぎん刺しの小物を作って市役所などで販売の経験をしたりしています。いろいろな小物ができ上がる喜びとやりがいを感じ、仕事を楽しんでいます。

渡邊さん 双極性障がい(躁うつ病)

写真:働くスタッフ就労継続支援A型で働こうと思ったのは、接客業(障害者雇用)で働いていましたが体力面などで厳しさを感じていたのがきっかけです。
その中でも「CWらぼ」宇都宮を選んだのは、インターネットに掲載されている内容が充実していて楽しそうな雰囲気だったこと、商品である伝統工芸品「こぎん刺し」がとても魅力的だったことがあげられます。
私の場合、「CWらぼ」宇都宮では、こぎん刺しの製作の他にも餃子の製造(主に梱包作業)、施設外で服のたたみに取り組んでいます。
通い始めて1年と少しになりますが、自信がついてきて再就職に向けて少しずつ動いています。ここを離れるのは、少し寂しいですが…。

イラスト:編集後記

レンズを除いてこぎん刺しをする風景今回は、株式会社マーベリックの「CWらぼ宇都宮」を取材させていただきました。
とても緻密でわずかな力加減を均等に加える作業風景は緊張感がありましたが、菊地さんが「見学してもいいですか」と声をかけるとどなたも快くOKしてくださいました。
緊張感とアットホームな雰囲気は反対になるものではありませんが、この2つが同じ空間にあることはあまりないと思います。職場としていい場所だなと感じました。
そのようなCWらぼ宇都宮が製作する雑貨、どのようなものがあるか気になる人は調べてみてはいかがでしょうか。

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