協賛企業各社
障がい者雇用などの取り組み

日本電信電話(株)

NTTグループにおける障がい者の雇用と活躍を推進
国際的な取り組み「The Valuable 500」にも加盟

日本電信電話(株)ダイバーシティ推進室は、NTTグループ全体の
障がい者の雇用と活躍推進に積極的に取り組んでいます。
近年、障がい者の活躍推進に向けた国際的な取り組み
「The Valuable 500」に加盟し、
NTTグループとしてのコミットメントを策定しています。

INTERVIEW

顔写真:池田まどかさん
画像:紹介:総務部門ダイバーシティ推進室ダイバーシティ推進室長池田円さん
総務部門
ダイバーシティ推進室
ダイバーシティ推進室長
池田 円さん
総務部門
ダイバーシティ推進室
ダイバーシティ推進室長
池田 円 さん
顔写真:池田まどかさん

NTTグループ全体のD&Iを推進する
ダイバーシティ推進室の取り組み

ダイバーシティ推進室は、NTTグループ全体のDiversity & Inclusion(D&I)を推進する部署です。世の中が多様化していくことに即して、会社も社員も変わっていかなくてはならないと考えています。人種・国籍・宗教・信条・文化・出身地・障がいの有無・性別・性的指向・性自認といった属性に関わらず、多様な人材、その一人ひとりがありのままで、安心して働くことができ、活躍できる組織づくりをめざしています。

「障がい者の活躍」については、これまでは雇用の確保が施策の中心でした。しかし今後は、雇用の確保だけでなく「いかに活躍してもらうか」も推進していきます。D&Iでは、よくアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)という言葉が出てきます。障がい者だからという偏見をなくして、その人が本来持っている能力を活かし、得意分野を拡げながら働けるようにすることが、会社にも本人にもプラスになるという考え方です。リモートワークは働き方改革という視点から注目されていますが、障がい者が体調に応じて業務する場所を選択できるなどの働きやすい環境を整えていく上でも有効だと考えています。グループ全体で働きやすい環境やしくみの構築を進めていくことで、障がいがある方がさらに活躍できるようにしたいと考えています。

障がい者の活躍推進に賛同し
「The Valuable 500」に加盟

D&I推進の一環として、NTTは、障がい者の活躍推進に向けた国際的な取り組み「The Valuable 500」(※1)に加盟しました。きっかけは、海外のグループ会社がブランディング戦略を検討する過程で、あるべき企業の姿の一つとして「障がい者の活躍推進に賛同し、取り組む企業」という意見が出されたことでした。2019年12月には、NTT国内グループを対象に5つのコミットメント(※2)を策定し、その翌年の2020年12月3日の国連国際障がい者デーに、対象を海外NTTグループ会社にも拡充(※3)しました。しかし、海外ではコミットメントの2番目(目標を定めた障がい者雇用の推進)を除いています。これは、海外では障がいの有無はプライベートなことであり、それによって能力を判断しないという考え方があり、障がいの有無についての情報自体を収集できない国があるためです。

加盟を契機として、今後は特にコミットメントの4番目(障がい者の社会参加に貢献する商品開発とアクセシビリティの確保・向上)に一層注力していきたいと考えています。従来から新しいサービスや商品の開発時にはお客様の立場にたって、さまざまな視点から使いやすさなどのアクセシビリティ・チェックを行っていますが、きちんとルール化されたものがあるわけではありません。また、アクセシビリティというとwebが中心になりがちでした。これからは、例えば、商品やサービス紹介のポスターなど、お客様が目にしたり、触れたりする「モノ」にも配慮が行き届くよう、アクセシビリティに関するガイドラインを作成して、グループ全体で包括的に取り組んでいく必要があります。

The Valuable 500について(※1)

「The Valuable 500」は、2019年1月の世界経済フォーラム年次総会(通称「ダボス会議」)の中で発足した、障がい者の活躍推進に取り組む国際イニシアティブで、障がい者が、ビジネス、社会、経済にもたらす潜在的な価値を発揮できるような改革をビジネスリーダーが起こすことを目的としています。NTTは「The Valuable 500」の趣旨に賛同し、以下の取り組みを推進します。

(出典:日本電信電話(株)ニュースリリース 2019.12.19)

NTTグループのコミットメント(地域:日本)(※2)

  1. NTTグループは「つなぐ」「信頼」「誠実」を共有価値として、障がいを持つ社員を含む一人ひとりが、ありのままで安心して働ける職場づくり(Diversity & Inclusion、以下D&I)に取り組みます
  2. 障がいのある社員の雇用について目標を定めて促進します
  3. NTTグループの障がい者の雇用に関する取り組みを積極的に発信します
  4. 障がい者の更なる社会参加に貢献する商品開発を行い、アクセシビリティの確保と向上に取り組みます
  5. 障がい者理解を含むD&Iに関する研修を実施していきます
(出典:日本電信電話(株)ニュースリリース 2019.12.19)

NTTグループのグローバルコミットメント(※3)

  1. NTTグループは「つなぐ」「信頼」「誠実」を共有価値として、Diversity & Inclusion(以下、D&I)の多様な人材に障がい者の活躍推進を必ず含め、一人ひとりが、ありのままで安心して働ける職場づくりに取り組みます
  2. 我々の障がい者の活躍に関する取り組みを積極的に発信します
  3. ウェブアクセシビリティの確保と向上に取り組みます
  4. 障がい者理解やアンコンシャスバイアスを含むD&Iに関する研修を実施していきます
(出典:日本電信電話(株)ニュースリリース 2020.12.3)

ICTを活用した新たな働き方
障がい者の活躍を支援

現在、NTTグループ全体の障がい者雇用率は約2.4%です。しかし、未だ障がい者雇用「ゼロ」の会社もあり、現在これを解消するために重点的に取り組んでいるところです。NTTクラルティ(株)の採用コンサルティングの活用は、雇用促進に有効だと思い各社へ推薦しています。しかし、離職が原因でゼロに逆戻りするケースもあり、定着率の向上が大きな課題となっています。そこで、定着支援についてもNTTクラルティ(株)に依頼し、個別の面談や課題へのアドバイスなどを協力して行い、障がい者社員への心身両面にわたるケアをはかっています。

離職の原因の一つに障がいの程度が進み、以前の仕事ができなくなったり、出社が難しくなったりする場合があります。その問題解決の一つとして、(株)オリィ研究所が開発した遠隔操作型分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」の活用を推奨しています。現在、当社の受付で採用しているOriHime-D(オリヒメディー)は、接客や運搬など身体労働を伴う業務を遠隔地からPCで操作できるロボットです。重度の障がいがあり出社が難しい担当者が遠隔操作して、来客者を会議室へ案内する業務を行っています。

さらに、障がい者がやりたい仕事を会社がきちんと用意できているかという課題もあります。定着率の向上をはかるためには、これを解決することも重要です。そのために、各自の能力やできることに基づいて仕事をアサインする必要があります。やりたい仕事にチャレンジできる環境整備をはかっていかなければなりません。本年から、当室にも障がい者の仲間が1名加わりました。これを機に、より一層具体的な課題に一つひとつ着実に取り組んでいきたいと考えています。

そして将来的には、ダイバーシティ&インクルージョンの考え方や取り組みが当たり前となり、性別や障がいの有無、育児・介護などを抱える社員に関する理解醸成、環境整備や活躍推進などの取り組み自体を「『推進』する必要のない会社や社会」になることが理想だと思っています。

写真:人型の分身ロボットと男性が視線を合わせて会話をしている様子

「OriHime-D(オリヒメディー)」は、(株)オリィ研究所が開発した全長約120cmの遠隔操作型分身ロボットです。遠隔地のPCやタブレットから操作して接客や運搬などの身体労働を伴う各種業務が行えます。出社が難しい障がい者が社会で活躍できる有効なツールとして期待されています。NTTが特別協賛した分身ロボットカフェ「DAWN」での活躍に注目したダイバーシティ推進室が受付業務に採用。ただ案内するだけでなく、カメラやマイク、タブレットの画面、そしてOriHime-Dの首や手の動きを通じて、お客様とのコミュニケーションもとれる優れものです。他にも高さ約23cmの持ち運びできるサイズで、テレワーク目的で開発されたOriHime Biz(オリヒメビズ)があり、それも含めてNTTグループの受付やソリューションルーム等約10カ所への展開をめざしています。

「OriHime-D(オリヒメディー)」は、(株)オリィ研究所が開発した全長約120cmの遠隔操作型分身ロボットです。遠隔地のPCやタブレットから操作して接客や運搬などの身体労働を伴う各種業務が行えます。出社が難しい障がい者が社会で活躍できる有効なツールとして期待されています。NTTが特別協賛した分身ロボットカフェ「DAWN」での活躍に注目したダイバーシティ推進室が受付業務に採用。ただ案内するだけでなく、カメラやマイク、タブレットの画面、そしてOriHime-Dの首や手の動きを通じて、お客様とのコミュニケーションもとれる優れものです。他にも高さ約23cmの持ち運びできるサイズで、テレワーク目的で開発されたOriHime Biz(オリヒメビズ)があり、それも含めてNTTグループの受付やソリューションルーム等約10カ所への展開をめざしています。

写真:人型の分身ロボットと男性が視線を合わせて会話をしている様子