視覚障がい者ナビゲーションシステムアプリ「shikAI(シカイ)」

読者のみなさんの中にも視覚障がい者の移動をサポートする点字ブロックを見かけたことがあるという人は、多いと思います。
その点字ブロックにQRコードが設置されていて、スマートフォンのカメラで情報を読み取ると目的駅の改札や出口まで音声で案内してくれるアプリがあることをご存じでしょうか。
今回は、東京地下鉄株式会社(以後:東京メトロ)の駅構内で利用できるこのアプリ「shikAI」をご紹介します。

イラスト:構内を「shikAI」を利用して移動しているイメージ

「shikAI」とは

イラスト:「shikAI」を利用して点字ブロックの上を移動しているイメージ

「shikAI(シカイ)」は、システム開発やロボット開発などを手掛けるリンクス株式会社が東京メトロの協力を得て開発した、視覚障がい者向けのiPhone専用アプリです。
点字ブロックの各所に配置されたQRコードには正確な位置情報が紐づけられており、ホームから改札、出口までの移動を迷うことのないようサポートしてくれます。
開発は、2016年に開催された東京メトロの経営資源やアイデアを組み合わせることで新しい価値の創造を目指す「TokyoMetroACCELERATOR(東京メトロアクセラレーター)2016」で、選ばれたことがきっかけです。受賞後、東京メトロ総合研修訓練センターや有楽町線辰巳駅、新木場駅などで視覚障がい者と実証実験を何度も行い実用化されました。

利用するには

  1. リンクスホームページか、AppStoreにて「shikAI」と検索し、アプリをダウンロードします。(iOS14.0以降に対応)
  2. アプリを起動しアカウント登録していただくと、ご登録頂いたメールアドレスにアプリ説明会の案内メールが届きます。
    説明会ではアプリの説明および歩行指導が行われます。
  3. 歩行指導が終わると、「shikAI」アプリの認証キーが付与され、アプリが利用できるようになります。

shikAIの操作

shikAIアプリは、iPhoneのVoiceOver機能などを使い(ロービジョンの方でVoiceOver使わない方は、文字のサイズを変えるなどして)操作します。
メインメニューで「ナビゲーション」を選択し、分岐点などを示す点字ブロック上に配置されたQRコードを読み込ませると、目的地の選択ができます。
目的地選択から「出口・ホーム・トイレ」などを選択すると音声ガイドが開始され、ガイドにしたがい点字ブロックに沿って移動することで目的地までナビゲートしてくれます。

画像:「shikAI」操作画面

開発者からのコメント

4年をかけて漸く社会実装に辿り着きましたが、まだ日本のごく一部で導入が始まったばかりです。この仕組みが本当に役立ちそうだと思われた方は、この仕組みを広げるために是非応援をお願い申し上げます。

会社情報

社名:リンクス株式会社
所在地:東京都港区西新橋2-19-5
リンクス株式会社「shikAI」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)

イラスト:編集後記

音声案内システムshikAIは、使用前に「歩行指導」を受けることが必須となっています。徹底した安心・安全への配慮ですね!
リリースの発表以来shikAIは、東京メトロ構内だけでなく駅から区役所をつなぐ道のりに設置されるなど、広がりを見せています。点字ブロックは主要な道路の多くに配置されているので、さらに普及が進めば駅から離れた公共施設などであっても視覚障がいのある人が一人で行けるようになるかもしれません。
今後さらなる展開を期待したいです。

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