誰もが対等に対話を楽しめるエンターテイメントを目指して-part1-

前回に続き、「ダイアログ・イン・サイレンス」をご紹介します。
2回目の今回は、視覚・聴覚・車いす・脳性まひの障がい当事者の視点での体験レポートに加えて、90分間の体験ツアーをアテンドしてくれる聴覚に障がいのあるアテンドの方からもコメントをいただきました。
ぜひ、チェックしてみてください。

写真:ダイアログ・イン・サイレンスのポスター

ゆうゆうゆう編集部からの感想

写真:視覚障がいのある編集部員のアップ 視覚障がい:弱視(人の顔、文字を認識することは難しい)
今回の体験は、「音」を遮断するため、視覚障がいのある私にとって、本当に楽しめるのか不安でした。
体験では、見て確認することが難しいため、事前にイベントスタッフやアテンドの方と相談して、手のひらに文字を書いてもらう方法で伝えてもらうことにし、アテンドの方が一生懸命伝えてくれました。
しかし、見えにくい私にとってみんなの表情や身振り手振りがわからず、戸惑うことがしばしば。一人取り残されてしまった感じでした。
その一方、伝える方法というのは言葉だけじゃないということを目の当たりにし、表情や伝えたい気持ちがあれば対話はでき、それが大事だということを体感しました。
今回の経験は、いつもと違う環境の中で、たくさん気づきを得た良い機会でした。

写真:聴覚障がいのある編集部員のアップ。 聴覚障がい
聴覚障がいの私にとって、音のない世界を体験することに意味はあるのだろうか。という気持ちがありました。
ところが、体験してみるとこんなにも想いを伝えるのは大変ということがわかりました。
声を出しても伝わらない、手話をしても伝わらないことがすごくもどかしかったです。
それでも諦めず、ボディランゲージをすることで「想いは伝わるのです!!」。
私はこれまで、日常生活の中で、何度か伝わらずに諦めていたことがありました。
これからは、諦めずに伝え続けようと強く思うことができたとても貴重な体験でした。
この体験は、当事者の私がお勧めするくらい良い内容でしたので、1人でも多くの方々に体験してもらいたいです。

写真:車いすユーザの編集部員のアップ。 車いす
車いすユーザの私にとってバリアは、段差や急勾配です。
外出先では、常にそのような道は通らないようにしていました。
しかし、困った時は知らない人であっても助けを求めることが出来るのに最初からそれを避けていました。
つまり、バリアを作っていたのは自分自身だったのです。
聴覚障がいのある人にとってのバリアはコミュニケーションと思っていましたが、今回の体験をしてみてバリアを作っているのは聞こえる側なのだと感じました。
アテンドの方は、聞こえなくても目や表情、ボディランゲージで参加者に語りかけてくれました。
伝えようとする力が強いというか、表現力が強いというか、「話す」だけではないコミュニケーション能力の高さを感じた貴重な体験ができました。

写真:脳性まひのある編集部員のアップ。 脳性まひ
音のない世界でコミュニケーションをとる体験は、最初とても不安でした。
声を出さずに身振り手振りでどうやって気持ちを表すのか、説明を読み取れるかなど、たくさん頭を悩ませました。
「これからは声を出さないコミュニケーションを」というルールだったので、体のすべてを使って表現しました。この感覚は、進んでいく中でだんだんと言葉に頼っていた自分が言葉なしでも気持ちやモノを伝えられるように変化していきました。
徐々に不安な気持ちから楽しい気持ちに変わってきました。
そして自分の気持ちが相手に伝わったときの喜びは格別で、言葉の壁を乗り越えられた瞬間です。
当初、話さなければ何も伝えられないと勝手に思っていましたが、この体験を通して、言葉の力を借りなくても想いを伝えられるという自信がついたので、今後は積極的にコミュニケーションをとりたいと思います。

ダイアログ・イン・サイレンスのアテンド(聴覚障がい)からの声

写真:アテンドスタッフの集合写真 2年前に聞こえなくなり、声でのコミュニケーションができなくなったことで、人と関わることにストレスを感じるようになりました。
そんな時、友人がフェイスブックでシェアした、日本で初めてのダイアログ・イン・サイレンスのアテンド募集ページを見ました。
「アテンドの応募条件は聴覚障がい者であること」という文字を見て、直感的に「あ、これやる!」と思ったことがきっかけです。

アテンドをする中で、静けさの中の対話は、言葉を使ってコミュニケーションを取るより、もっとパワフルで深く繋がった感じがします。
毎回、感動して泣きそうになるくらい印象的です。

これから、家族や友人など周囲の方々の、言葉にしていない感情や気持ちを受け取り、自分らしく素直に関わっていきたいと思います。

人それぞれ感じ方は違いますが、さまざまな気づきがあったのではないでしょうか。
次回は、総合プロデューサーへのインタビューをご紹介しますので、お楽しみに!

問い合わせ先

「ダイアログ・イン・サイレンス」についてはこちら(新しいウィンドウが開きます)

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